興行ビザの種類と取得の流れ

興行ビザとは、アーティストやミュージシャン、俳優、歌手、ダンサー、プロスポーツ選手等…
日本で報酬を得て興行を行うためのビザになります。
興行ビザは就労ビザの1つで、演奏、演劇、演芸、スポーツ等の興行に係る活動又は、その他の芸能活動で、経営・管理ビザに該当する者を除いたものを言います。

■興行ビザの分類と基準
興行ビザは、大きく分けて3つの種類があり、それぞれに基準も定められています。

●1号イ
演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行に係る活動を行おうとする場合で、日本の公私の機関と締結する契約に基づいて、風営法に規定される営業を営む施設以外の施設で行われるもの

●1号ロ
演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行に係る活動を行おうとする場合で、次の何れかに該当するもの
・国、地方公共団体の機関又は特殊法人が主催する演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行及び学校教育法に規定する学校、専修学校又は各種学校において行われるもの

・文化交流に資する目的で、国、地方公共団体又は独立行政法人の援助を受けて設立された本邦の公私の機関が主催するもの

・外国の情景又は文化を主題として、観光客を招致するために外国人による演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行を常時行っている敷地面積100,000㎡以上の施設において行われるもの

・客席に於いて飲食物を有償で提供せず、且つ客の接待をしない施設で行われるもの
この場合の“施設”は、営利を目的としない日本の公私の機関が運営するものか、客席部分の収容人員が100人以上の施設を指します。

・興行により得られる報酬の額（団体での興行の場合は、当該団体が受ける総額）が1日につき50万円以上であり、且つ30日を超えない期間で在留して行われるもの

●1号ハ
演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行に係る活動を行おうとする場合で、日本の公私の機関と締結する契約に基づいて行われるもの。
1日50万円以下の報酬で行われる興行や、客席定員が100人未満の小規模施設で、営利法人が運営する施設での興行を指します。
※風営法に規定される営業を営む施設でもOKです

●2号
演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行以外の興行として行われるもの。
プロスポーツ、格闘技、サーカス、プロダンス協議、プロゲーム大会などです。

●3号
外国人の方が、下記のいずれかに該当する芸能活動を行う場合を指します。
・商品又は事業の宣伝活動やプロモーション
・放送番組（有線放送番組を含む）又は映画の製作に係る活動
・商業用写真の撮影に係る活動
・商業用の記録媒体へのレコーディングや撮影を報酬を受けて行う活動

■宣伝活動についての補足
宣伝活動に於いて、滞在費等の実費は負担されているものの、報酬が受けずに商品の宣伝のみを目的として、商品の販売が行われない場合は興行ビザではなく“短期滞在”になります。
これに対して、契約に基づいて商品の宣伝活動が行われ、報酬(日本人が従事する場合と同等額以上)が伴う場合に“興行”という扱いになります。
また、マネージャー、演出家、演劇の照明係、録音・録画のエンジニア、スポーツ選手のトレーナーやコーチなども興行ビザが必要になります。
実際に表舞台に立たない場合でも、興行活動者と一体不可分な関係にある者の活動も含まれます。

■在留期間
上記の種類により異なりますが、3年､1年､6ヶ月､3ヶ月、30日となっています。

■興行ビザ取得の流れ
興行ビザも、海外から外国人を呼び寄せる形になりますので、“在留資格認定証明書交付申請”をすることになります。
大きな流れとしては…
①在留資格認定証明書の交付申請
交付されたら⇒
②査証の発給申請
発給されたら⇒
③上陸審査
審査を通過したら⇒
④入国

かばしま行政書士事務所では、興行ビザについてのサポートも承ります。
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