“経営・管理”の許可基準が改正されました

以前から大きな話題になり、度々ニュースなどもでも目にする在留資格“経営・管理”の要件厳格化。
新しい制度がいよいよ16日に施行となりました。
これまで、段階的に大よその方向性は公表されていましたが、基本的にはその路線で確定しました。
従来から大幅に厳格化されるということで、今後の新規での取得者は激減するのでは?と見ています。
また、既に許可を得ている方の更新についての適応も、原則3年以内に要件を満たすことが求められています。
出入国在留管理庁のHPにて公表された主要な内容を、下記にまとめてみました。

■常勤職員の雇用

申請者が営む会社等において、1人以上の常勤職員を雇用することが必要になります。
※この“常勤職員”の対象は、日本人、特別永住者、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者となり、通常の就労ビザの取得者などは対象外となります。

■資本金の額

3,000万円以上の資本金等が必要になります。
・事業主体が法人の場合
株式会社における払込済資本の額(資本金の額)又は合名会社、合資会社若しくは合同会社の出資の総額を指します。

・事業主体が個人の場合
事業所の確保や雇用する職員の給与(1年間分)、設備投資経費など事業を営むために必要なものとして投下されている総額を指します。

■日本語能力

申請者か、常勤職員のいずれかが、相当程度の日本語能力を有することが必要になります。
※“相当程度の日本語能力”とは、日本語教育の参照枠に於けるB2相当以上の日本語能力であり、以下のいずれかに該当することを確認します。
・公益財団法人日本国際教育支援協会及び独立行政法人国際交流基金が実施する日本語能力試験(JLPT)N2以上の認定を受けていること

・公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施するBJTビジネス日本語能力テストにおいて400点以上取得していること

・中長期在留者として20年以上我が国に在留していること

・我が国の大学等高等教育機関を卒業していること

・我が国の義務教育を修了し高等学校を卒業していること

■学歴や職歴等の経歴

申請者が、経営管理又は申請に係る事業の業務に必要な技術又は知識に係る分野に関する博士、修士若しくは専門職の学位を取得しているか、事業の経営又は管理について3年以上の職歴を有する必要があります。
学位については、外国において授与されたこれに相当するものを含みます。
3年以上の職歴については、在留資格“特定活動”基づく、貿易その他の事業の経営を開始するために必要な事業所の確保その他の準備行為を行う活動(起業準備活動)の期間を含みます。

■事業計画書

在留資格決定時に提出する事業計画書について、その計画に具体性や合理性が認められ、且つ実現可能なものであることを評価するもので、経営に関する専門的な知識を有する者の確認を義務付けます。
ここで言う専門家とは、中小企業診断士、公認会計士、税理士が該当します。

■事業内容

業務委託を行うなどして経営者としての活動実態が十分に認められない場合は、在留資格“経営・管理”の活動とは認められません。

■事業所

改正後の規模等に応じた経営活動を行うための事業所を確保する必要があることから、自宅を事業所と兼ねることは、原則として認められません。

■既に“経営・管理”で在留中の方の在留期間更新許可申請

既に“経営・管理”で在留中の方の更新については、施行日から3年を経過する日(令和10年10月16日)までの間に、在留期間更新許可申請を行う場合は、改正後の新基準に適合しない場合であっても、経営状況や改正後の許可基準に適合する見込み等を踏まえた上で、判断されます。
また、審査に於いては、経営に関する専門家の評価を受けた文書の提出が求められる場合があります。
よって、施行日から3年を経過した後の更新については、改正後の新基準にて審査されます。

■特定活動 告示51号(未来創造人材)から経営・管理への在留資格変更

施行日以前に、特定活動 告示51号の在留資格認定証明書交付申請等を行っている場合や、同在留資格で在留中の場合は、改正前の許可基準が適用となります。
よって、施行日以降に、特定活動 告示51号の在留資格認定証明書交付申請等を行っている場合は、改正後の新基準が適用されます。

その他の詳細な情報については、出入国在留管理庁HPにある下記のページをご参照下さい。
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在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について

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樺島 誠二 / プロフィール

かばしま行政書士事務所
かばしま行政書士事務所申請取次行政書士・樺島 誠二(第24091486号)
【行政書士✕プロドラマー】
神奈川の二刀流行政書士・樺島 誠二です。
ビザ申請、帰化申請等の国際業務や、民泊申請をメインに、開業2年目ながら、既に多くの案件を受任。
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また、沢木優の名義でプロドラマーとしても活動中(Pearl Drums、Vic Firth社のモニターアーティスト)です。
2002年にメジャーデビュー後、レコーディングやライヴのサポート、ドラム講師など…数々のドラム仕事を経験。
2024年3月には、New Yorkブロードウェイミュージカル「WITHOUT YOU」来日公演にてツアードラマーを務めました。