永住許可申請に於ける転職について

今回は、永住許可申請の前後で転職した場合の影響などについて書いていきます。

■永住許可申請をする前の転職について
転職自体は可能ですが、結論から書きますと、転職した場合は(転職から)1年以上経過してから永住許可申請をされた方がいいです。
申請から1年以内に転職をしている場合、どうしても就労に対する安定感を欠く…という印象を持たれてしまいがちです。
仮に、転職先の給与が(前職より)大幅にアップしたとしても、“安定性”の部分では評価は低いかもしれません。
つまり、収入だけではなく、仕事の安定性も含めてトータルで審査されます。
転職後、すぐに永住許可申請をした場合、それだけで不許可になるとは限りませんが、マイナス評価にはなります。
ちなみに、申請から1年以内の転職で、且つ収入も下がってしまう場合は、かなり厳しいと思います。

■永住許可申請をした後の転職について
次に、永住許可申請後(申請中の状況)の転職の場合です。
この場合、転職は極力しない方がいいと思います。
大きな理由としては、永住許可申請前の転職と同じ、安定性や継続性がないと判断される可能性が大きいからです。
そして、永住許可申請中に転職をすると、申請時の状況とは大きく変わることになるので、収入や仕事など…生計要件は審査がやり直しになり、審査結果が出るまでの時間も更に延びることになります。

■永住許可申請後に転職した場合
永住許可申請後に転職しても、必ず不許可になるとは限りません。
やむを得ない理由で転職した場合は、仕事を辞めたタイミングや、転職先が決まったタイミングで、必ず入管に所属機関変更の届出をします。
この届出は義務ですので、こういったルールはしっかり守ることが重要です。
あとは、転職後の仕事内容に問題はないか。
更には、転職するまでに3ヶ月以上の期間が空いていないことが重要です。
転職先が3ヶ月以上経っても決まらなかった場合は、前職の退職理由が会社都合であること、急な解雇により仕事を探すのに時間を要した…等の状況であれば、認められる可能性はあります。

■永住許可申請後に転職しても許可の可能性がある場合とは?
あくまで“許可される可能性がある”というレベルの話しではありますが、一例として下記のような状況であればチャンスはあるかもしれません。
・転職先の会社の規模が大きく会社の経営が安定し、年収が100万円以上アップする
・転職により年収が1000万円以上になる
・契約社員から正社員契約への転職で、年収が100万円以上アップする
・医師等の専門職での転職

永住許可申請の審査は、例えば納税の遅れが1回でもあると不許可…であったり、より厳しくなっていますので、申請の前でも後でも、転職は慎重にされた方がいいかと思います。

かばしま行政書士事務所では、永住許可申請についてのサポートも承っております。
既に受任事例もありますので、お気軽にご相談下さい。
もちろん、相談は無料です!