帰化申請の履歴書とは?

前回は、帰化申請時の提出する書類の1つ、動機書について書きましたが、今回は“履歴書”についてのポイントなどを書いていきます。
帰化申請時の履歴書には、“その1”と“その2”の2種類があります。
日本で就職の面接等で使う履歴書とは、全くの別物で書き方も複雑です。
東京法務局のこちらのサイトから、フォーマットをダウンロード出来ます。
https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000001_00896.html
履歴書“その1”には、居住歴、学歴・職歴、身分関係等を記載。
履歴書“その2”には、出入国歴、技能・資格、賞罰等を記載します。

■書き方のポイント
・履歴書“その1”
履歴書“その1”は、居住関係、学歴・職歴、身分関係を、それぞれ出生から時系列順に記入します。
注意すべきは、空白期間がないようにすること。
記入欄が、横3列に分かれていますので、引っ越した履歴は、住居関係の列に。
学歴や職歴の履歴は、学歴・職歴の列に。
自分の出生や、結婚・離婚、子供の出産、親族の死亡などの履歴は、身分関係の列に、
それぞれの時系列を守って書いていきます。
ですので、引越し回数や転職回数が多かったり、結婚離婚が多い人は、記載事項が多くなります。
正確で効率的に作成するには、メモ書きなどに居住歴、学歴・職歴、身分関係をそれぞれ時系列にまとめ全て書き出したら、それをパズルのように年月日順に合わせていくのが1つの方法かと思います。

なお、学歴については、小学校の入学から、最終学歴まで全て記入します。
もちろん、入学・卒業だけでなく、中退した場合も書きます。
職歴については、本国での職歴と日本に入国した後に行った職歴も全て書き、正社員歴だけでなくアルバイト歴も書きます。

・履歴書“その2”
こちらのメインは、出入国歴かと思います。
通常は、直近5年間の出入国歴を全て書きます。
※日本人の配偶者等の方で、法定要件が3年の場合は、3年分で大丈夫です。
渡航先については、国名を書きますが、1つの出国期間で複数の国へ行った場合は、“中国⇒韓国⇒アメリカ”のように書きます。
目的については、親族訪問、観光旅行や出張のように具体的に書きます。

技能・資格については、自動車運転免許等の公的免許や国家資格を書き、それぞれの取得日や番号等も漏れなく書きます。
賞罰については、主に交通違反等の有無を書きます。
具体的には、速度違反や駐車違反の年月日、反則金額等になります。

■表記のルール
・年月日と住所表記
年月日については、西暦は使えませんので、昭和・平成などの和暦で統一します。
1行目は生まれた場所を書きますが、出生届記載事項証明書や出生証明書と同様に書きます。
2行目以降から、住所地や学歴などを書いていきます。
住所の表記は、ハイフンなどで繋ぐ形ではなく、丁・番地・号を使用した正式な表記にします。
住所歴については、住所地の最後にカッコを書きます。
その中に、次の住所に移転する前日の日付を(平29.5.1まで)のような形で書きます。

・出国日数の数え方
出国日数については、注意が必要です。
通常の引き算ではなく、初日も1日としてカウントします。
例えば、令和1年1月1日~令和1年1月5日の場合は、“5日”のカウントになります。
通常よくある引き算でカウントすると4日ですが、ここでは間違いになります。

・自動車免許の書き方
自動車運転免許証がある場合には、免許の取得日・種類・免許番号を書きます。
※免許の取得日は、免許証の左下に記載してある日付です。
交付日ではないので注意しましょう。

・賞罰の書き方
賞罰については、主に違反歴を書きますが、交通違反の場合は、運転記録証明書を確認して、日付や違反内容、罰金を正確に書きます。

かばしま行政書士事務所では、既に帰化申請の案件を複数受任しております。
もちろん!履歴書の作成のサポートもしますので、是非!ご相談下さい。