実務事例~両親が離婚した場合の子の帰化申請

今回は、私がこれまでに受任した帰化申請の案件事例をもとにした、両親が離婚した場合の子の帰化申請について書いていきます。

■子が単独で帰化申請するには

まず、前提として、お子さんが15歳以上であれば、単独で帰化申請が可能です。
しかし、15歳未満の場合は、法定代理人による申請が必要になります。
法定代理人は、主に親権者、未成年後見人、成年後見人を指しますが、この場合は、基本的に“親権者”となります。

■外国籍の法定代理人について

この“外国籍の法定代理人(親権者)”の考え方については、やや複雑な面があります。
離婚した親権者が外国人の場合、どの国の法律が適用されるかが重要になってくるからです。
その基準ともなる根拠法令が、“法の適用に関する通則法第32条(親子間の法律関係)”になります。
【法の適用に関する通則法第32条(親子間の法律関係)】
親子間の法律関係は、子の本国法が父又は母の本国法(父母の一方が死亡し、又は知れない場合にあっては、他の一方の本国法)と同一である場合には子の本国法により、その他の場合には子の常居所地法による。

つまり、親子が同じ本国法の場合は、その国の法律に。
違う場合は、子の居住地である国の法律に従います。

■実務事例による解説

詳細な情報は伏せますが、実際の事例に当てはめた場合の話しになります。
中国籍の両親とお子さん(15歳未満)で、両親が離婚して、父親は既に中国へ帰国。
母子は、引き続き日本に在留…というケース。

日本の法律では、帰化申請時の親権者に関する事項は、“法の適用に関する通則法(第32条)”により、外国の法律が適用となります。
よって、この場合は親権に関する法的な事項は中国の法律に従うことになります。

では、中国の法律ではどうなっているのか…。
日本では、離婚後に単独親権か共同親権かを選択出来ますが、中国では離婚後でも子供に対する権利は共同親権が原則となっています。
ですので、子供が帰化申請をする場合は、離婚した両親が共同で法定代理人として帰化の承諾をし、申請を行う必要があります。
もし、離婚した一方の親からの協力が得られない場合は、お子さんが15歳以上になるまで申請を待つことになります。
このように、それぞれの本国法で違いがありますから、必ずしも日本と同じルールではないので、実際の状況を把握して細かく調査・確認する必要があると思います。

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樺島 誠二 / プロフィール

かばしま行政書士事務所
かばしま行政書士事務所申請取次行政書士・樺島 誠二(第24091486号)
【行政書士✕プロドラマー】
神奈川の二刀流行政書士・樺島 誠二です。
ビザ申請、帰化申請等の国際業務や、民泊申請をメインに、開業2年目ながら、既に多くの案件を受任。
迅速且つ確実な申請サポートを提供します。
また、沢木優の名義でプロドラマーとしても活動中(Pearl Drums、Vic Firth社のモニターアーティスト)です。
2002年にメジャーデビュー後、レコーディングやライヴのサポート、ドラム講師など…数々のドラム仕事を経験。
2024年3月には、New Yorkブロードウェイミュージカル「WITHOUT YOU」来日公演にてツアードラマーを務めました。